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リチウムイオン電池の保護回路について

      2021/04/16

今回は問合せの多い内容でリチウムイオンバッテリーの保護回路を説明します
一概に保護回路と言っても様々な種類があるので説明を行います

リチウムイオン電池の保護回路は必ず必要ですが万能ではありません
通常は機器側で電流、電圧の制御があり保護回路は最終防衛ラインとお考えください

18650 保護回路情報

保護回路を搭載したので制御は必要ない
→あります!充電制御もCCCV充電が必要でその機能は通常では搭載されておりません
リチウムイオン電池の充電方法参照

保護回路を内蔵したリチウムイオン電池はあるか
→ありません!保護回路はあくまで外付けです。客先毎に使用条件が違う為、充電池メーカーは内蔵していません

保護回路の構成
リチウムイオン電池の保護回路構成は電圧、電流監視ICがあり、その周辺の設定で
満充電電圧や過放電電圧を設定できるものが一般的です

どこのメーカーのICがあるんだと思われる方もいるので一例として
セイコーインスツル株式会社 SII社のICが1セルのリチウムイオン電池では一般的です

リチウムイオン電池保護IC

一例としてS-8200Aシリーズのリチウムイオン1セル用バッテリー保護IC
こちらは過充電電圧、過放電電圧を一定範囲で選べます
1セル用バッテリー保護IC S-8200Aシリーズ
メーカーページより抜粋
S-8200Aシリーズは、高精度電圧検出回路と遅延回路を内蔵したリチウムイオン/リチウムポリマー二次電池保護用ICです。
1セル・リチウムイオン/リチウムポリマー二次電池パックの過充電、過放電、過電流の保護に最適なICです。

特徴
高精度電圧検出回路過充電検出電圧 3.5 V〜4.5 V(5 mVステップ)
精度±20 mV(+25℃), 精度±25 mV(−10℃〜+60℃)
過充電解除電圧 3.1 V〜4.5 V*1 精度±30 mV
過放電検出電圧 2.0 V〜3.4 V(10 mVステップ) 精度±35 mV
過放電解除電圧 2.0 V〜3.4 V*2 精度±50 mV
放電過電流検出電圧 0.05 V〜0.20 V(10 mVステップ) 精度±10 mV
負荷短絡検出電圧 0.5 V(固定) 精度±100 mV
充電過電流検出電圧 −0.20〜−0.05 V(25 mVステップ) 精度±15 mV
高耐圧(VM端子およびCO端子 : 絶対最大定格 = 28 V)
0 V電池への充電機能「可能」/「禁止」の選択可能
パワーダウン機能「あり」/「なし」の選択可能
広動作温度範囲Ta = −40℃〜+85℃
低消費電流動作時 2.8 µA typ.、5.0 µA max.(Ta = +25℃)
パワーダウン時 0.1 µA max.(Ta = +25℃)
鉛フリー (Sn 100%)、ハロゲンフリー
*1. 過充電解除電圧 = 過充電検出電圧−過充電ヒステリシス電圧
(過充電ヒステリシス電圧は、0 Vまたは0.1 V〜0.4 Vの範囲内にて50 mVステップで選択可能)
*2. 過放電解除電圧 = 過放電検出電圧+過放電ヒステリシス電圧
(過放電ヒステリシス電圧は、0 Vまたは0.1 V〜0.7 Vの範囲内にて100 mVステップで選択可能)
用途
リチウムイオン二次電池パック
リチウムポリマー二次電池パック

回路図はこちらになり、メーカーのIC仕様書を見れば保護回路の回路図や詳細仕様が確認できます

保護回路例

18650 保護回路例セイコーインスツル株式会社 S-8200A仕様書

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