リチウムイオン電池の販売・製作・評価ならantenna1stにお任せください

リチウムイオン電池の専門店リチウムイオン電池の専門店メインページご利用案内会社概要お問合せ
取扱い商品
リチウムイオン電池セル単体
リチウムイオン電池ニッケルタブ付
リチウムイオン電池プロテクト回路付
リチウムイオン電池試作、組立用キット
当社選定リチウムイオン電池
リチウムイオンバッテリー充電器
リチウムイオンバッテリーオーダー
リチウムイオン電池の基礎情報
お客様の声
お問合せ
カートの中を見る

7:リチウムイオン電池の放電特性カーブについて



 リチウムイオン電池の放電特性は電流、温度、充放電により大きく変化します

 放電特性

 横軸は放電容量、縦軸は電圧とし温度一定の放電電流をパラメータとしたグラフです
 通常示されるグラフは、放電温度20℃において放電レート毎のグラフを表示するのが
 一般的です
 1Cとは公称容量値のセルを定電流放電し1時間で放電終了となる電流値のことで
 3.4Ahの公称容量値のセルでは1C=3.4A、0.2Cは公称容量値の容量を5時間で
 放電終了となる電流値となり3.4Ahの公称容量値のセルでは0.68Aとなります

 電池は大きさによって容量値が決まり電池特性は電流の絶対値ではなく容量値に対する
 相対的な値で決まります
 よって電池特性を示すには放電レートを用いた相対表示が使われています

   リチウムイオン電池の放電特性

 放電温度特性

   横軸は放電容量、縦軸はセル電圧とし放電電流は一定とし放電中の環境温度を
 パラメータとしたグラフです
 通常は放電レートが0.2C、温度が20℃と仕様書で規定している放電温度範囲の
 上限と下限値で示すのが一般的です
 温度が低温になるとセル電圧は低下し、高温側は20℃のデータとほとんど同じ結果です
 低温側で電圧が低下するのはリチウムイオンの移動が低温では動きにくくなる事が原因で
 これはセルの内部抵抗が上昇し電圧ドロップが増加して電圧が低下したためです

 リチウムイオン電池は低温での大電流放電時に電圧ドロップが大きくなる傾向があり
 通常セル単体では放電終止電圧を2.5Vとすることが多いのですが2.5Vから
 リチウムイオン電池パックが放電を禁止し放電を止めてしまう2.3Vまでは余裕が無く
 使用していれば非常に短時間で放電を止めてしまいます

 そのためリチウムイオン電池の使用はセット側で電池パックの電圧が3V程度で
 電池残量が0と判断し(携帯電話では3.2Vを放電終止電圧と見ることが多いようです)
 よって低温側でセル電圧が全体に低下していくと使える電池容量は大きく減少します

 セルの選定には使用される最低電圧、必要な最大電流、電池容量を決定する必要で
 マージンを大きくすると電池も大きくなりコストも増大してしまいます

 リチウムイオンセル特性はあまり詳細には公表されていませんが特別な環境温度や
 放電電流のデータを取得する必要があります
 特に、電流に関しては通常、一定電流で放電させることは使用時はあまりありません
 電流パターンをシミュレートすれば電池の使用可能時間を見積もることも可能です
 -10℃の放電パターンは放電開始直後に電圧が急激に低下しその後しばらく
 持ち直す挙動を示していますがこれは温度が低いほど、また電流が大きいほど顕著で
 電圧低下が止まる原因としてセル内部で抵抗損による自己発熱があります
 リチウムイオン電池の温度が上昇することによって電圧値が上昇するためです
 したがって、連続放電を行っている場合の特性を示しています

 −10℃以下での放電は一般的な状況ではなくまず無い環境温度といえますが
 なぜ低温特性が着目される理由は低温特性は電池メーカーで特性が異なるため
 一般的には低温特性がよいほどセルの特性がよいといわれています
 すなわち低温での放電の際の電圧低下が少ないことはセルの抵抗値が小さく
 大電流放電させた際のセルの温度上昇が小さいため
 連続的に大電流放電を行えるセルであることを示しています

  リチウムイオン電池の温度特性
 サイクル特性
 リチウムイオン電池は充放電により劣化していきます
 その程度をサイクル特性として室温での1C充放電を繰り返し推移を見ると
 充放電サイクルにより内部抵抗も増大していくため単純に容量の低下だけでなく
 放電レート特性や放電温度特性についても変化していくことが推定されます

 リチウムイオン電池のメーカーが公表しているデータは室温で1C充放電が一般的です
 メーカーは通常0.2C放電のときの容量で仕様書上の容量を規定していますが
 1C放電の容量値は0.2C放電に対し容量値を少なく見積もっていることになります
 0.2C放電でサイクル試験を行うと放電に5倍の時間がかかりデータ取得にも
 長い時間がかかってしまいます
 このためサイクルは1C放電で行い、0.2C放電を定期的に行う方法がとられ
 実際0.2C放電より1C放電のほうがリチウムイオンセルの劣化が早い結果となります

  リチウムイオン電池のサイクル寿命特性

 電池が有するべき性能に関して

 電池に関しては、一般的には電池メーカーは限定されたデータしか公表しません
 しかしメーカーのデータシートを比較するとリチウムイオン電池の仕様が見えてきます

 リチウムイオン電池の性能はコストがかけられるならば多くの要求をすることが可能です
 低温で大電流放電させるために非常に大きな電池を低電流で使うことは
 コスト、サイズなど実用的ではありません

 リチウムイオン電池に必要な仕様、性能を見直すと要求を緩和できることが可能です
 例えば最低限必要な性能を保証すれば実動作は問題ありません
 寒冷地の屋外で使うものでない限り低温側は0℃で動けば問題が無いケースが多いはずです

 最大電流もモータの起動時に大電流が必要ですが回転の立上り以外は必要ありません
 最大電流値は保護回路の設計に必要ですが容量値の検討には必要ではありません

 弊社はお客様と一緒になって、低コストで実用的な電池パックを検討、設計いたします



  << 6:充電方法                          8:セルバランス >>

                                       目次へ戻る >>
 
   図はhttps://industrial.panasonic.com/www-data/pdf2/ACA4000/ACA4000CJ247.pdfより引用

------------------------------------------------------------------------------------------------------------
リチウムイオン電池の専門店 antenna1st.com
Copyright antenna1st.com