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リチウムイオンバッテリー情報:汎用電池の構成

      2021/04/16

リチウムイオンバッテリーの正極材の移り変わり

初期のコバルト酸リチウムから三元系といわれるマンガンニッケル系リチウム、スピネル型リチウムマンガン系複合酸化物、ニッケル系酸リチウム、オリビン型リン酸鉄リチウムが主流となっています

各正極材の特徴

コバルト酸リチウム
1980年に開発され初期のリチウムイオン電池から使用されている正極材
放電カーブは比較的平坦
コバルトはレアメタル系で非常に高価
満充電での安全性が不十分

三元系
2000年にアメリカ、日本で開発された高容量化が可能な正極材放電特性に優れるが耐熱性に劣るが発熱量は少ない
低温時の放電特性に優れる
安価なため電子機器(ノートPC等)EV用等中型から大型のリチウムイオンバッテリーに使用されている

ニッケル系
高容量が可能な正極材
製造が容易
以前は構造的に不安定とされていたがコバルト、アルミニウムを添加することで改善された
高温保存性に優れ、ノートPCや電気自動車に採用される場合が多い

マンガン系
安定性に優れる
安価で高容量化も図れる
高温条件での充放電サイクル特性に優れる

リン酸鉄リチウム系
非常に安価で耐熱性に優れ燃えにくい
放電カーブが平坦で放電特性に優れる
過充電、過放電の制御が容易
電圧が3.2Vと低い
安全性に優れるため、様々な用途に用いられる

負極材
非晶質炭素系
ソフトカーボン、ハードカーボン
黒鉛系、ソフトカーボン系
放電カーブが平坦
放電電流が小~中向け

ハードカーボン系
放電カーブに傾斜がかかる
放電電流が大きいEV等に適している

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