vマウントバッテリー 大容量化 リフレッシュ方法
業務用ビデオのVマウントバッテリーをリフレッシュ、高容量化を行います
まず使用するバッテリーですが中古で購入した
ビデオカメラ用Vマウントタイプのリチウムイオンバッテリーを使用します
外装ケースですが勘合がきつい為、分解時には注意してください
勘合用の爪が数箇所付いているのでそこを今回は超音波カッターにて切断、分解を行いました
勘合用の爪は写真の部分に付いています
内部構造ですが保護回路基板が前面にあり
背面にリチウムイオンバッテリーが接続されている構造のようです
1、2の部分がバッテリーの+/-の部分
3はリチウムイオンバッテリーのセルバランス確認用接続となっています
4は温度確認用のサーミスタ、抵抗、ポリスイッチ
5はVマウントバッテリーを直列接続するための端子
コネクタは残量表示用LED
1,2,3の接続を外すと保護回路基板が外せます
下図のように接続を外します
保護回路基板背面
Vマウントバッテリー側は絶縁紙の下にリチウムイオン電池が入っているのが確認でき
形状から18650のリチウムイオン電池となります
使用されている18650のリチウムイオン電池ですが
外側が紙で絶縁されているので日本製のリチウムイオン電池では無いと思われます
日本製の18650リチウムイオン電池でしたらシュリンクチューブが確認できるはずです
リチウムイオン電池の間にあるものは温度保護用の抵抗とサーミスタになります
使用環境を考慮して何重かの保護機構を設けているようです
こちらはリチウムイオンバッテリー安全保護用のポリススイッチ
抵抗
サーミスタになります
リチウムイオン電池を取り外しますが背面を両面テープで接着されているため
溶接されたニッケルタブを引っ張って外します
あまり力を加えるとリチウムイオン電池とニッケルが破断してしまうので注意してください
こちらが取り外したリチウムイオン電池です
18650が12本4S3P(4直3並列)で使用されています
外装を外したリチウムイオン電池です18650サイズですが製造メーカーは不明です
この状態では絶縁紙が無いので簡単に短絡して発火する恐れがあるので注意してください
18650型電池で円形のものは正極と負極を絶縁するセパレータとなります
リチウムイオン電池を接続する際にはんだで加工するとこのセパレータが溶けて
短絡してしまう可能性が高いので絶対行わないでください
使用する電池となります
Panasonic製リチウムイオン電池NCR18650BFを12本使用します
セル辺り3400mAhなので容量は1.5倍以上になる計算です
まず組立て前に18650電池を形状に合わせて固定する必要があります
写真のように18650を3本束ねた形状を4セットとなります
antenna1stのサイトから1クリック見積りでこの形状を選択することも出来ます
4直3並列となり完成品は
電圧14.8V
容量10.2Ah
となります
接続はこのようにニッケル板をスポット溶接を行い接続していきます
はんだ付けでの接合はリチウムイオン電池の内部絶縁を壊す恐れがあるので絶対やめてください
接続部はショートの恐れがあるため絶縁テープを張付けます
2S3P(2直3並列)を2組作りそれを接続していきます
長い部分は正極と負極の取出し口
その他に各直列接続部分の電圧監視機能もBMSに実装されているため取出し用のニッケル板を引出しておきます
左右の18650リチウムイオン電池のブロックを接続するためにニッケル板で接続します
下の図のようにニッケル板には割りを入れるとスポット溶接が楽になります
こちらが接続したリチウムイオン電池ブロックとなります
各18650電池の間に出ているニッケル板等が短絡しないために注意をしてください
ケースに収める時に分解しないようする事と側面にポリSWとコネクタを入れることを忘れないでください
リチウムイオン電池と保護回路基板の間に絶縁紙を挟みますがニッケル板等、保護回路基板に接続部を通します
こちらが保護回路基板を載せたものです
ニッケル板の太さ、長さを切断した調整します
余分なニッケルは切り取ってください端子部分以外に接触すると故障の原因となります
保護回路基板にはんだ付けで接続した状態が下図となります
リチウムイオン電池の正極負極間電圧を測定したところ接続に問題ないことが確認できています
接続後の全体像
はんだ付け部分の拡大図となります
その後ケースの蓋を閉めます
固定状態が十分ではないと思うのであれば瞬間接着剤等で再固定を行っても良いと思います
電圧出力も問題い値となっております
後日使用してもらいましたが使用時間は2倍程度になったそうです
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