リチウムイオン電池は自己放電で自然に放電してしまいます
リチウムイオン電池は他の二次電池に比べ自己放電が小さいですがゼロではありません
自己放電が大きいと電池を放置したとき電圧の低下が大きくなります
18650サイズのリチウムイオン電池は環境温度が10℃上昇すると事故放電が約2倍になり環境温度が高いほど自己放電が大きくなります
リチウムイオン電池では各セル毎でも自己放電量が異なります
電極内に微小な金属屑が混入ていたりセパレータをがマイクロショート状態で自己放電が大きくなったチウムイオン電池でも認識されることはほとんどありません
充電した後に長時間放置すれば電圧が低下するため自己放電の大小はわかりますが充電、放電を繰り返すと自己放電による容量の減少は非常に小さいので認識できません
自己放電が問題となるのは直列に接続し、電圧を上げたバッテリーパックの場合です
容量1000mAhのセルAとBを直列とし自己放電電流Aは50μA、Bは250μAとすると製造時点は同一の充電量でしたが3ヶ月経過するとA とBでは自己放電量の差があるためBの充電量はAの充電量に対し200μA×24H×30日×3ヶ月=432mAhだけ小さくなります
このような状態で放電するとBはAよりも早く3Vに到達します
保護回路の過放電保護が作動して放電を止めてしまう場合があります
電池パックを充電するとセルAが先に4.35Vに到達し保護回路の過充電保護機能が作動して充電を自動的に止めてしまいます
その結果、リチウムイオン電池パックは1000mAhではなく約568mAhの容量しかありません
その後も時間とともに充電量の差が大きくなってしまいます