サンウォーダ電子(欣旺达)詳細調査レポート:経営状態(財務状況・売上高・利益・成長率・負債など)

サンウォーダ電子欣旺达 調査レポート

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売上・利益
2024年の売上高は約5,602億元(前年比+17.1%)、親会社株主に帰属する純利益は約146.8億元(+36.4%)と増収増益でした
純利益率は約2.6%で、前年の約2.2%から改善しています
2023年はスマートフォン市場低迷などから売上が一時減少しましたが、2024年に回復しました

事業セグメント
主力はスマートフォンやノートPC向け電池の3C消費電池事業で、2024年の売上は約3,040億元と全体の54.3%を占めました(前年比+6.5%)
次いでEV車載電池事業は約1,513億元(27.0%、+40.2%)で、出荷量は25.29GWh(前年比+116.9%)に達しています
エネルギー貯蔵システム(ESS)事業は約188.9億元(3.4%、+70.2%)で、設置容量は8.88GWh(+107%)に拡大しました
残りはスマートハードウェア事業などで約15%を占めます

財務健全性
2024年末の総資産は約8,732億元、負債合計は約5,540億元でした
負債比率は資本増強により近年やや低下し、2024年のD/Eレシオは約0.7と適度な水準です
利息費用は年約68億元発生していますが、手元資金(現金同等物)は約1,787億元あり流動比率は1.1倍程度を維持しています
総じて、積極的な設備投資による負債増加は見られるものの、資金繰りは安定しています

成長率
過去数年は成長が著しく、2021年から2022年にかけ売上は約40%増と急拡大しましたが、2023年に一時▲8%減収。その後2024年に前年減収分を取り戻し二桁成長に転じています
2024年上期(1~6月)の売上は239.2億元(+7.6%)・純利益8.24億元(+87.9%)と増益基調で推移しました
この業績拡大を背景に、2021年以降約1,000億元規模の設備投資・資金調達計画を実施しており、2021年には約39.15億元の第三者割当増資を行い、UBSやバークレイズなど海外投資家も資本参加しています