REPT BATTERO（瑞浦能源）詳細調査レポート：経営状態（財務状況・成長率・政府支援）

売上高と成長率
2024年の売上高は約1,779.6億円（約177.96億人民元）となり前年比29.4%増と過去最高を達成しています
一方、同年は約135.3億元の純損失（約1,353億円の赤字）を計上しましたが、2023年の194.3億元の赤字から損失幅を30.4%縮小し、大幅な業績改善を示しました
2017年の設立以来、積極的な設備投資と開発費用により赤字が続いていましたが、近年は売上拡大と損失縮小の傾向にあり
2024年のリチウム電池販売量は43.71GWhに達し、前年比で124.4%増と大きく成長しました
これは電気自動車（EV）市場と定置型蓄電システム（ESS）市場の双方で事業を拡大できた成果です

事業構成と利益
収益の内訳を見ると、2024年はEV向けの動力電池売上が約738.45億元（約7,384.5百万元）で前年比71.4%増、ESS向けの蓄電池売上が約725.90億元で前年比3.9%増となり、両事業がおよそ収益の4割ずつを占めました
その他（工業車両や電子機器向けなど）の売上は315.24億元で前年比28.3%増でした
動力・蓄電両輪のバランスが良く、動力電池分野では特に商用車・大型車用途で、蓄電池分野では大規模エネルギー貯蔵で顧客を拡大している点が特徴です
R&D（研究開発）投資にも積極的で、2024年の研究開発費は7.79億元に上り、売上高の約4.4%を占めました

財務状況と政府支援
急速な事業拡大に伴い負債も増加している
2024年末の総負債は約282.17億元で、資産負債比率（Debt-to-Asset Ratio）は73.2%に達し、2023年末の68.0%から上昇しました
これは大規模な生産拡張投資を反映したもので、各地方政府からの補助金支援も大きく、2023年下期以降は政府補助金の増加に合わせて会計処理を変更するほどでした
特に設備投資に関連した政府助成金を多く受領しており、2023年には約18.99億元の補助金を取得、2024年にも約1.56億元の補助金を受けています
こうした政府支援と戦略的投資により、資本調達と成長投資を加速させています