CATL(寧徳時代)の工場の概要2:最新の技術・設備導入状況

CATLの各工場では高度な自動化・デジタル化が進んでいます
例えば、貴州省貴陽工場の生産ラインは自動化率95%に達し、原材料投入から製品出荷までほぼ自律的に稼働する「智能製造(スマート製造)」が実現されています​

また、福建省寧徳市の「Z基地」は世界初の電池業界のライトハウス工場(世界経済フォーラムが選定)に認定されるなど、最先端の生産技術を導入しています​
CATLはビッグデータ解析やAIを駆使した品質管理システムを構築しており、例えば溧陽工場では深層学習AIによる工程最適化やコンピュータビジョンによるμmレベルの検査を導入しています​

その結果、生産効率が飛躍的に向上し、不良率は「百万分の1」から「十億分の1」へと大幅に低減しました​
さらに、3Dプリンティング(積層造形)を用いた治具製作による段取り時間の短縮や、ビッグデータによる電池セル容量予測によりテスト工程の時間・エネルギー消費を削減するといった革新的手法も取り入れています​

CATLはCTP(セル・トゥ・パック)技術など独自技術も積極的に実装しており、パック内のエネルギー密度向上や部品点数削減を実現しています​
例えば同社の最新のCTP版「キリン電池」は高い体積効率で車両航続距離の延長に寄与しています(参考:CTPにより電池パックのエネルギー密度は140-150Wh/kgから200Wh/kgに大きく向上​)

こうした高度な自動化と革新技術により、CATLの工場群は世界でも最先端の製造拠点として位置付けられています
実際、世界経済フォーラムのグローバル・ライトハウス・ネットワークにはCATLの工場が3拠点(寧徳、本社、宜賓、溧陽)が選ばれており、業界をリードする存在となっています​