BYD(比亜迪股份有限公司)の最新の経営状況(財務状況)

BYDの2024年通期(1~12月)決算は主要指標で過去最高を更新,売上高は前年比29%増の7,771億元、純利益402億5,000万元に達している
新エネルギー車(EV/PHEV)の世界販売台数は427万台と前年から41%増加し、販売台数で世界第4位の自動車ブランドとなった

急成長に伴い財務体質も良好で、営業活動キャッシュフローは1,335億元、現金預金は1,549億元に上る
一方で有利子負債は2023年末の365.5億元から2024年末には285.8億元へ削減され、-4.9%と自動車業界でも極めて低水準である

2024年3月には約435億香港ドルの増資を実施し(過去10年の自動車業界最大規模)、研究開発や海外展開資金を調達した
この高成長を支えているのが積極的な研究開発投資である
2024年度のR&D支出は542億元(前年比+36%)に達し、累計R&D投資額は1,800億元を超え、収益の大半を次世代技術開発に再投資する戦略となっている
この巨額投資により、第5世代DMハイブリッドシステムや3モーターのe3プラットフォーム、DiSus車体制御システム、超高速充電対応の「スーパーeプラットフォーム」など革新的技術を次々と生み出している
実際、2024年には車両販売台数の約28%に相当する2,219億元の売上が海外市場からもたらされており、グローバル展開による収益拡大も顕著である

総じて、BYDの財務状況は売上・利益ともに高成長を維持しつ​健全なバランスシート(潤沢な資金と低負債)によって安定した経営基盤を築いていると言える